当院の薬局は、今では少なくなりましたが、外来もほぼ院内調剤を行っています。そのため、入院中のみならず退院後も外来にて患者さまに接することができるので、患者さまの生活やライフスタイルに寄り添った服薬支援を行いやすい環境にあります。
『お薬のことならここの薬局の人に聞こう』と思ってもらえるような身近な存在、顔の見える関係が築けることを目指して活動しています。
当院では外来処方のほとんどが院内処方となっており、院外処方せん発行率は全体の約4%です。
院内処方は薬局業務支援システムに登録し、処方内容のチェック、薬歴の管理を行っています。当院の患者さまはご高齢な方も多いため、必要に応じて一包化調剤等の支援も行っています。
院外処方箋についても院内の薬剤師が全てチェックし、記載漏れだけではなく、適正な処方内容かについても確認を行っています。また、保険薬局からの疑義照会も薬局が対応しています。
当院ではTPN製剤(中心静脈栄養)と抗がん剤の調整業務を行っています。
TPN製剤のミキシングはクリーンベンチ内で行い、感染対策をしています。
抗がん剤については血液検査の結果から医師と施行の可否、減量の必要性等を確認した上で安全キャビネット内にてミキシングを行っています。抗がん剤のミキシングでは職員の暴露対策のために閉鎖式のシステム(ケモセーフ)を使用しています。また、病棟での投与についても閉鎖式システムのルートを使用し、安全性を高めています。
患者さまのベッドサイドに伺い、薬の服用方法や注意事項等を説明するとともに、副作用の有無をチェックし、患者さまからの薬に対する質問等にお答えしています。
また、退院後の薬の管理を視野に入れ、服薬支援を行っています。
ICT(感染制御チーム)、医療安全、薬事委員会等のメンバーとして参加し、薬剤師の視点から提案や助言を行っています。
当院は民主医療機関連合会に加盟しており、県内の加盟病院・薬局の薬剤師で副作用の検討・報告、新薬の評価や後発品の検討・選定を行うワーキングに参加しています。
当院で新しく採用になった薬や新薬などについて薬局内学習会を開き、スキルアップを目指しています。その他、院内の学習会や民主医療連合会での薬剤師研修にも積極的に参加しています。
また、医療生協かながわ研修プログラムもあり、他職種の方と一緒に医療安全や医療・介護をとりまく環境について等、医療人としての知識を深めることもできます。
私たちは、患者様に寄り添い、安全安心な薬物療法を提案することを目指しております。
当院は地域密着した医療が特徴であり、そのため患者様の日々の生活環境が疾患や治療に深く影響することをよく理解し、また意識しながら医療活動に取り組んでおります。
当院の薬剤師は、入院と外来の調剤に携わることで、治療やケアに集中する入院時のみならず退院後の日常生活での薬物治療までイメージし患者様を支える視点を持っております。
戸塚病院 薬局科長 川田光昭
薬剤師の役割は目まぐるしく変化し求められる役割も多岐に渡っています。その中で、薬剤師がしっかり役割を発揮するためには、チーム医療の中で他職種と連携し必要な情報、必要な技能を活用し薬の専門家として医療に貢献していくことです。
そのために日々研鑽し活動の幅を広げ、患者様から、医療従事者から信頼される薬剤師になれるよう努めていきたいと思っております。
戸塚病院入り口を入ってすぐ右手に薬局窓口があります。外来診療時間帯は、常に窓口が開いていますので、薬剤師を身近に感じていただき、困ったことがあれば気軽に相談してください。